お口の119番

こんな時どうしたらいい?

歯がズキズキする、入れ歯がこわれた、口内炎が痛い・・・。どうしたらいいの?

以下の対処法を読んだら、手遅れになる前に直ぐ来院しましょう!

歯を失わないように。


【こんな場合が考えられます】

1. むし歯が進行し、歯の神経が炎症を起こしているケース(歯髄炎)

2. 歯の神経がくさり、炎症を起こしているケース(歯髄エソなど)

3. 歯にヒビが入ったり、折れたりして炎症を起こしているケース(歯冠破折、歯根破折など)

4. 歯が浮いたようになり、熱を持って腫れてきているケース(歯根膜炎)

【こうしたら良いでしょう】

1~3. 痛い方でものをかまず、清潔にしてください。つらければ痛み止めを飲んでください。放っておくとひどくなるので、早めに来院し治療してください。冷たい物がひどくしみる場合は、ぬるま湯でゆすぐと、一時的に痛みがやわらぎます冷たい物がしみないで、熱い物のみがしみる場合は冷たい水やを含むと痛みは和らぎます。

4. 身体を安静にして、患部に出来るだけ刺激を与えないようにし、冷やすことにより楽になります。

いずれの場合も、痛み止めの薬だけでは治りません。早めに来院し治療して下さい。


【こんな場合が考えられます】

1. 冷たい水の場合は次のケースなどに起こります。

・歯ぐきが下がって歯の根っこが露出したケース

(知覚過敏症など)

・つめ物などが取れたケース(2次う蝕など)

・取れていなくても周囲にむし歯ができたケース(2次う蝕など)

・つめたりかぶせたりしていても元のむし歯が深いケース(歯髄炎の疑いなど)

2. 熱いもので痛む場合は歯の神経が腐りかけたりして、炎症を起こしているケース

(歯髄炎・歯根膜炎の疑いなど)

【こうしたら良いでしょう】

1. 歯磨きなどは、ぬるま湯で。早めに来院して、知覚過敏かどうか診断してもらい、治療を受けましょう。
2. お湯でなく、冷たい水を使ってみましょう。一時的に症状が取れても治ったわけではないので、更にひどくなる危険があります。早めに来院し治療してください。


【こんな場合が考えられます】

1. 歯を支える組織(歯ぐき、根っこの周りの骨や線維など)が炎症を起こしているケース(歯周病)

2. 歯の神経が死んでいるケースや既に神経を取っているが歯の周りの線維に炎症を起こしているケース(歯根膜炎など)
3.歯にヒビが入ったり、折れたりして炎症を起こしているケース (歯冠破折、歯根破折など)
4. 特定の歯だけが反対側とぶつかっているケース(咬合性外傷)

【こうしたら良いでしょう】

1~3. 痛み止めの薬が効くことがあります。ただし、抗菌薬(化膿止めなど)を一緒に飲まないと効かない場合も多く、放っておくとひどくなるので、はやめに来院し治療してください。
4. 痛みがひどくなるおそれがありますので、出来るだけ噛み合わせず、痛い歯を使わないようにして、はやめに来院し治療してください。


【こんな場合が考えられます】

1. 歯ぐきに炎症を起こしているケース(歯周病)
2. 口の中を刺した、魚の骨などが刺さっている、切った(外傷)
3. 口腔の粘膜の病気、腫瘍やがん(粘膜疾患、口腔がん)

【こうしたら良いでしょう】

1~3. 放っておくとひどくなるので、出来るだけはやめに来院し治療してください。


【こんな場合が考えられます】

1. 新しいむし歯がまわりにできたケース(二次う蝕)
2. 物を咬んで、つめ物・かぶせ物が取れた(脱離)
3. つめ物・かぶせ物を飲み込んだ(誤飲、誤嚥)

【こうしたら良いでしょう】

1〜2. 放っておくとひどくなるので、はやめに来院し治療してください。
3. すぐに医院に連絡してください。ただし呼吸に異常を感じる場合はすぐに耳鼻咽喉科を受診してください。


【こんな場合が考えられます】

1. むし歯、歯周病が進行したケース(う蝕、歯周病)
2. 歯並び、咬み合せが悪く歯に強すぎる負担がかかったケース(咬合異常・外傷による破折など)
3. 打撲や外傷で歯が丸ごと抜けたケース(歯牙完全脱臼)

【こうしたら良いでしょう】

1~3. できるだけはやめに来院し治療してください。
3. 打撲などで歯が完全に抜けてしまった場合は、すぐに連絡し来院してください。


【こんな場合が考えられます】

1. 歯ぐきが炎症を起こしているケース(歯周病)
2. 打撲や外傷で歯に強い外力がかかったケース(歯牙亜脱臼)
3. 下から永久歯が生えてきて、乳歯が動くケース(乳歯交換時期)
4. 歯にヒビが入ったり、折れたりして炎症を起こしているケース (歯冠破折、歯根破折など)

【こうしたら良いでしょう】

1. まず歯垢を取ったり歯肉をマッサージするようなブラッシングで、歯肉を引き締めて炎症を抑えることが大切ですが、はやめに来院し治療してください。
2. 歯が動かないように固定して歯の周りの組織を元通りにする必要があります。できるだけ刺激を加えずに患部を清潔にして、出来るだけ早く来院し治療して下さい。
3. 自然に抜け落ちることが多いですが、永久歯が生えてくる際の障害になる可能性もあります。
4. 痛みには痛み止め薬が効くことがあります。ただし、抗菌薬(化膿止め)を一緒に飲まないと効かない場合も多く、放っておくとひどくなります。歯の動きやぐらぐらも治まらないので、はやめに来院し治療してください。


【こんな場合が考えられます】

1. 入れ歯の縁の部分が食い込んだり、擦れて傷になっているケース(義歯不適合)
2. 入れ歯の内面にイチゴの種やゴマ等を挟んで傷になったケース
3. 入れ歯をかけている歯の周りが痛いケース(歯周病・義歯不適合)
4. 入れ歯にひびが入っていたり、欠けていたりして歯ぐきが傷ついて痛いケース(義歯破折)

【こうしたら良いでしょう】

1. 傷が治るまで入れ歯を外して清潔にすれば傷は治ってきますが、はやめに入れ歯を調整する必要があります。
2. 入れ歯ブラシを使って流水で清掃し、お口の食べかすも洗い流してください。義歯がぴったり合っていない場合が多いようですので、受診してください。
3. 入れ歯と歯を十分に清掃してください。歯周病の治療と、入れ歯の調整をする必要があります。
4. こわれた入れ歯は出来るだけはやめに修理するか、新しく作り直す必要があります。受診してください。


【こんな場合が考えられます】

1. 入れ歯が割れてしまった場合(義歯破折)
2.入れ歯のバネ(鉤)が折れてしまった場合(鉤破損)

【こうしたら良いでしょう】

1. こわれた入れ歯は出来るだけはやめに来院し、修理してください。義歯ブラシで清掃するとき、洗面器に水をためておいたり、タオルをしいておくと、入れ歯を落としてもこわれる危険は減ります。
2. 入れ歯は長年使っていると、金属部が疲労を起こして弱くなってきます。入れ歯を修理することもできますが、新しく作り直さなければならないこともあります。来院してください。
1〜2.共に、瞬間接着剤で、ご自分で絶対に修理しないでください。

ズレてついてしまい、かえって合わなくなり、入らなくなります。直せなくなります。


【こんな場合が考えられます】

1. 噛んでしまったり歯ブラシなどの器具でお口の中を傷つけてしまった後に出来たケース(アフタ性口内炎など)
2. 体調が悪い、お口の中が不衛生などで細菌・ウイルス感染を起こしたケース(ヘルペス性口内炎など)
3. 口の中の腫瘍や全身疾患が原因となるケース(口腔がんなど)

【こうしたら良いでしょう】

1~3. できるだけ刺激(歯ブラシの不正使用・タバコ・アルコール・刺激性の食品などの飲食)を避け、口内炎の部分を安静にするとともに清潔にしてください。
とりあえず市販のうがい薬、トローチあるいは口内炎用の軟膏を使用することも部分的な症状の改善に役立ちますが、原因を明らかにする必要がありますのではやめに来院してください。


【こんな場合が考えられます】

1. お口の中に原因のあるケース
口臭の原因のほとんどが、ひどくなった歯周病・むし歯・入れ歯の汚れ・舌の汚れなどの口の中の病気に原因があります。
2. 全身の病気に原因のあるケース
糖尿病、腎臓病、胃炎、腫瘍などが口臭の原因となることもあります。 
3. 食物、嗜好品に原因のあるケース
ニオイの強い食品、アルコール類、タバコなどがあげられます。
4. 起床時や緊張時に口臭が強くなるケース
唾(つば)の量が少なくなるとニオイが強くなることがあります。
5. 周囲の人が何も感じていないのに、口臭を訴えるケース

【こうしたら良いでしょう】

まずお口の中を清潔にしてください。
1. お口の中に原因がありますので、はやめに来院してください。むし歯や歯周病などの治療、歯みがき指導(舌の表面の清掃も含めて)を受けることが、口臭の治療になります。
2. 内科など医科での治療が必要となりますが、ご自身ではっきりしない時は来院してください。
3〜4.病的なものではなく、心配する必要はありません。
5. 病的なものではありませんが、来院し相談してください。必要に応じて口臭外来がある大学病院などを紹介することもあります。


【こんな場合が考えられます】

1. あごの関節などに原因があるケース(顎関節症)
2. あごの周辺に炎症・腫瘍があるケース(智歯周囲炎など)

【こうしたら良いでしょう】

1. 筋肉がリラックスした入浴時などに、口を開ける練習を、軽く指などを使って行うと効果があります。鎮痛剤を使うことも症状の軽減になることがありますが、はやめに来院してください。
2. 出来るだけ早い診断と治療が必要です。がまんせず、無理をせず、直ぐに来院して治療してください。